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2004年1月13日 (火)

[書評] 職業選択の自由 「13歳のハローワーク」

「13歳のハローワーク」 村上 龍 (著)

お正月の村上龍とカルロス・ゴーンの対談が興味深かったので、娘に買ってきた。今年テレビでみた村上龍は、以前の自分に好きなことだけをやっていた頃とは顔つきが違っていた。以前は、酒からドラッグからなにからで自堕落な生活を送っていることを思わせる、感性はあってもどこかにだらしなさのある顔つきだったと記憶している。今の顔は、やりたいことだけをやりつくしたあと、自分の本当の使命感に気づいた面構えだと思った。

現在の日本のキーワードは「何をしたらいいかわからない」とテレビの対談でも話し、本にも書いていたが、現在の日本の状況に対して村上龍として何ができるかを考えて形にしたのが、前著「この金で何ができたか」であり、本書なのだろう。本書は、やりたいことだけをやってきた村上龍だからこそ書ける本だと思う。「小説家は最後の選択だ」とか、随所に自分自身が送ってきた人生と職業の選択に触れている部分が私にはそれでも一番説得力があったように感じる。今、彼はきっと将来の世代に自分がなにができるかを真剣に模索しているのだろう。

アペンディックスとして、バイオやITについての未来像について具体的なインタビューも含めて「13歳」に分かるように書いているのも、大事なことだ。この部分を私自身が読んでいて、もしかするとあと10年から20年以内にインターネット以上のインパクトの有る技術革新が起こってもおかしくないのだと感じさせられた。今ティーンエイジャーである子供たちの職業の選択にとって、必ずこうした技術革新が大きな影響をもたらすだろう。

これは、いい本だ。いま12歳の娘も真剣に読んでいた。

■参照リンク 
[書評] 技術経営入門 改訂版 (HPO)

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