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2004年1月25日 (日)

未来への希望

少子化が続いているらしい。でも、政府は無為無策としか思えない。昨日も母子家庭の補助金をカットするというアナウンスがあったらしい。不正に補助金をもらわれていたりするのは、確かに腹立たしい。しかし、ここまで特殊出生率が下がっているのなら、もっと女性が子供をそだててもいい環境整備をするべきだ。いろいろな事情でシングルマザーという選択をする人だっている。それをなぜ後押しできないのか?本当に理解に苦しむ。 本稿では、不況という現状と子供について考察する。

一方、いまの日本が陥っているこの不況は実はこれまでの生き方を変えるいいチャンスなのかもしれない。結局、高度成長時代も、バブル時代も、ポストバブルの時代も、日本の国民がこころから幸せだったと胸を晴れる時代は戦後は一度もなかったように思う。すべての時代を通じて馬車馬のように働かされ、世界で類もみないほど重い税を払い、低い自己資本比率の中で借金に苦しめられ、自国に対する誇りを奪われてきた。今こそ、すでに三流国に落ちてしまったこの時代こそ、これから100年の方向付けを行い、人々を幸せにする国のかたちを作る時代であろう。それは、単なる経済的な成功を志向するのでなく、人々が努力しながら未来への希望をもち、日々の生活に喜びを持ちながら、自国に誇りを持てるような社会体制と人々の生き方である。この意味で、「構造改革は実は国民一人一人のライフスタイルの改革だ」という竹中平蔵経済財政担当相の意見に深く賛同する。

最近、まわりから「将来に夢がもてない」とか「希望がない」という声が多く聞かれる。それも、国の制度やら景気のせいでだという。確かに、この国はあまりにもあれはて、あまりにも現状維持や個々の利益を追い求めるあまり「合成の誤謬」で全体の利益が損なわれていると私も思う。しかし、これは実は80年代以降(いや実はそれ以前もそうだったのかもしれないが)の「モラトリアム」世代が中心世代になりつつあるという減少ではないか?「やりたいことを見つけるために大学に行く」という言葉がキーワードになってしまった大学生が、そのまま「やりたいこと」が見つからずに日本の社会をささえなければならないコア世代になっていっている。社会人にになってしゃかりきにならなければならない年代(ちなみに自分は現在36歳だが)であるにもかかわらず、「そこそこ仕事をして、そこそこ幸せならいい。格別やりたいことなどない」というせりふをよく聞く。これに輪をかけて人口が減少していけば、日本に活力など生まれるわけはない。ただ、逆にいえば野心的な人間に圧倒的なチャンスが生まれうる時代になってしまっているのかもしれない。

FMのニュースを聞いていて、景気刺激策の補正予算がきまりつつあるという。真水だの事業費だのと3兆円もわけのわからんことに追加予算だすなら、素直に子育てと出産の超奨励をしたらよいのに。
たとえば、新生児が生まれるたびに100万円ずつだしても、3兆円あれば100万人分!新生児が100万人生まれると、それだけで、出産費用30万円、新生児の準備30万円、年間のおむつ代、ミルク代3万円×12ヶ月=36万円、合計106万 × 100万人で、1兆円!かるく3年で元をとってくれて、しかもGDPを押し上げてくれる。まあ、この政策による新生児の増加がせいぜい3分の1だとして30万人。30万人が年80万ずつ(じゃ生きることすらできないだろうけど)「消費」したとして、平均年齢80年として19.2兆円!やはり、かなりの消費の呼び水効果が超長期間に渡って期待できる。

「子供」というのが一番確実で、一番投資効率のよい「投資先」であり、「政府支出」先である気がしてならないのだが、諸兄は如何?

そうそう、この前久しぶりに(X-I)+C+I+Gという式を見た。これって「貿易でも、消費でも、投資でも、政府支出でもお金を使えばみな同じ」と読むのだろうけど、実は乗数が違うとか政府と民間の効率の差とかいろいろお金の使い勝手が違う。ましてや、将来の国の競争力を高めるのか、減らすのか、消費等が増える投資なのかどうか...同じお金でもかなり使い勝手は違う。

ふと、気になって日本の人口動態のシュミレーションを60年分表計算で作ってみた。

「population-1.xls」をダウンロード

以前、ある会社の人事部に所属していたことがあり、会社の人員の動態をシュミレーションを行ったことがあった。これを応用してみた。手元に適当なデータがないので、かなり適当な数値を入れてやったのだが、割とまともな値が出てきて30年後までは国の推計と数パーセントの誤差(あ、もちょっと大きいかな?)でシュミレーションできた。もっと、ぜんぜん違う答えが出て「国はうそをついている」とか発見を期待していたのだが、そうでもなかった。30年後は人口総体で1000万人減り、15歳から60歳までのいわゆる労働者人口で2000万人減るという結果は、やはりショックを感じるべきなのだろうが、数字で見てしまうと割と実感がない。現在の労働者人口6000万人が3分の2になってしまうということに危機感をもっともっと募らせるべきなのだろうか?ちなみに、これが危機なら人口が半分になってしまうという60年後は壊滅だ。自分は生きていなくとも自分の子供たちは生きている時代である。恐ろしいことだ。

■更新履歴
2003.6.21
2003.11.1 シュミレーションデータ公開

■参照リンク
人口、世代、そして闘争へ
社会保障審議会年金部会(第26回)

■追記
最近、年金の議論がかまびすしい。まーねこさんにも見ていただいてのに、肝心のシュミレーションがみれないのでは、失礼なので、htm版とPDF版(グラフ要約)を作った。
それから、年齢別の人口の統計ソースもあきらかにしなければならない。
第4表 年齢(各歳),男女別人口(各年10月1日現在)-総人口(大正9年~平成12年) by 統計局
日本政府は少子化対策のために早期の停電を実現するべきである by 切込隊長さん 深く賛同します。やっぱり、子どもって最大最高利回りの投資だと思います。

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コメント

自己レスです。昨晩、エクセルのシュミレーションを見直してグラフをつけました。既に、総務庁、人口問題研究所発表の数字と0.2%程度、20年たつと5~6%以上違うのであまり宛になりませんが、自分で係数をいじれるというのがみそですね。

投稿: ひでき | 2004年2月 5日 (木) 15時41分

トラックバックありがとうございます。私は残念ながらエクセルを持っていないので、せっかくの力作を見ることができません。が、木村氏がリンクをたどって、見てくださるかもしれません。期待して待ちましょう。

投稿: まーねこ | 2004年5月 1日 (土) 19時25分

まーねこさん、おはようございます、

わざわざおこしいただきありがとうございます。大変失礼いたしました。html版とPDF版を見れるようにしました。

年金の問題って、ようは右肩上がりでなにもかもが増えていく時代のモデルが明らかに現代の人口減少に代表される年老いた日本にはあてはまらなくなってきているということだと思っております。

でも、実は他の国々も年金の改正ができたのは、この10年くらいのものだと理解しております。ちょっと、日本の政府は何事も遅いんですよね。商売の感覚でいくと商品の値段にしろ他より先駆けてコストダウンした価格をだせるか、他に追随して価格をさげるかで、まったく結果は違うんですけど、そうはいかないのが日本なんでしょうね。

投稿: ひでき | 2004年5月 2日 (日) 09時44分

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