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2004年2月15日 (日)

KJ法とブログ

リンクとトラックバックの手法を使えるブログって実は巨大なKJ法の場なのではないか?

アナロジーで語れば、KJ法のカードがblogの個々の記事、中項目が個々人のblogで、大項目がカテゴリー分けかな。あ、そもそも各記事にカテゴリーを指定できるわけだし、カテゴリーからリンクしていくというのはありかもしれない。このリンクとトラックバックをたどっていけば、さまざまな情報、考え方、概念、人に短時間で効率的にあえることは間違いない。コメントを通してさらに相互作用が生じる。新たな知の形が形成されそうな、されなさそうな予感がそこにある。

おしむらくは、この巨大なリンクの固まりをKJ法のように鳥瞰する方法のないことだ。ずっと昔にはやったサイバーパンクSFのような、五感全部をコンピューターネットにつなぐようにならないと実現できないのだろうか?

KJ法を模したソフトをいくつもこれまでみてきた。アウトラインプロセッサーのいくつかは、いい線にいっているものもあったように記憶している。ハイパーテキスト型のデータベースも、下位のカードを隠したり、大きくまとめたり、詳細から慨然とした視点までかなり自由に移動できた。しかし、私が経験した限りでは、まだ紙のカードと模造紙で、何人かでわいわいがやがや討論した時の生産性にはかなわないソフトしかない。

ずいぶん以前の小松左京の小説で、遠未来の人々の議論はひたすらいいっぱなしだというのがあった。いいっぱなしでも、少しは相互作用があるから、今とは比べようのないほど高速で大容量の情報の奔流のなかで議論がすすむのだという。blogにも似たところがあるのかもしれない。

って、この話題別のところでも書いてましたね。orz...

blogがすばらしいのは、一度に集まりうるはずのない数の人が、時間と空間の制約を離れて、自主的に参加して、ネットワークとして表現された知の形を形成していくことであろう。課題は、その意見等を集約する仕組みがまだないことだ。まあ、なくてもかまわない、集約なんかされたくないと思っている参加者がほとんどなのだろうが...この辺の議論をすると「ニューアカ」とか言われていた頃の80年代の思想の議論との相似形を議論したくなるのだが、無知な私には手に負えなさそうなので、この辺にしておきたい。

■追記 KJ法について
そういえば、KJ法がなんであるかを全然説明していなかったですね。いい解説がないか、探したところ、増田 忠さんという方のすばらしい解説と体験記がありました。

「時間とスペース以外に、もう一つの問題があります。KJ法では頭の使い方が特殊なのです。あるいは、頭を使ってはいけないのです。」

■参考リンク
「備忘録としてのblogの可能性」 by muse-A-museさん
ブログで書くということ
リンクとトラックバック
ブログとマインドマップとiEdit

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コメント

ひでき様
++
コメントありがとうございました。左上のもの、Doblogさんの独自機能のようです。
++
ご指摘のように、ブログは、自然発生的に最適化されるブレーン・ストーミングのツールのようにも思えますね。

投稿: 中川一郎 | 2004年2月23日 (月) 21時04分

nakagawaさん、

私が、あっちこっちにコメント書き散らかしてしまったようですね。あちゃーって、感じです。すみません。

さっそくお返事ありがとうございます。お友達のFiltrikerさんのコメントにもあるように、blogってすごいブレーンストーミングというか、意見集約っていうか、似た傾向の人を集める機能があるような気がしてなりません。ご指摘の「信頼性ランキング」みたいのも、きっと発生してきそうな感じがしますよね。

最近、なんか、すごい方でしかも自分の関心に近い方ってネットにいっぱいいるんだなと、実感しています。あ、あ、こんなにこんなに好きなことを、こんなにこんなに極めているんだ!って感じです。

例 極東ブログさん、橋本大也さん

投稿: ひでき | 2004年2月23日 (月) 21時35分

ひできさん、こんにちは。
ひできさんの投稿はどれも内容が濃くて、凡人の私には難しいです。リンクも多く、読みきるのが大変で、昔のを拝見しています。

以前業務分析ソフトでBPRメソドロジーを開発しのですが、考え方はKJ法と非常に似ていて、自分自身の考え方も詳細情報の収集から抽象化とKJ法と似ていると思っています。BlogはKJ法というか非常に多くの情報の連携で何とかならんのかなと思っています。

知研 http://tiken.org/ では時々KJ法の演習もしています。私も数年前に参加しましたが、KJ法に使い易いソフトが見つかりませんね。ISOPは何となくそのままで嫌いです。

私はアイデアツリーが好きで何年も利用していますが、こちらは図式化がいまいちです。

投稿: maida01 | 2004年6月17日 (木) 13時08分

maida01さん、こんにちわ、

お言葉真摯に受け止めます。先日、知人から「お前のブログを読んだが、ないがかいてあるかわからん。」といわれました。真剣にわかりやすい言葉、わかりやすい説明をこころがけます。逆にいえば、難しく書いている間は全然自分で自分を納得させられていないということなんでしょうね。

「知研」っておもしろそうですね。一度真剣KJ法の訓練でもうけに行こうかとか思っています。参照を張ったiEditってよいソフトです。フローというかチャートをインターネットの一般形式で吐き出せるというのが、ブロガー向けかもしれません。

ビジネス・プロセス・リエンジニアリングって会社を運営していくうえで、かなり大事ですよね。常に会社、組織というのは古くなっていくのだと実感しております。BPRの考え方を定式化されたのですか?もしかして、アプリケーション化されたのですか?やはり、BPRって常にくりかえしくりかえし「改善」していく風土にまで高めるとか、BPRを実施に実践するスタッフへのモチベーションの与え方とか、大事ですよね。人は常に旧態然とした方法がベストだと信じていますからね。0ベースの発想とか、成功体験を捨てるとか、変らなきゃも変らなきゃ、とか、そういう言葉好きです。

話しはもどりますが、この記事で引用した(KJ法では)「頭をつかってはいけない」という増田さんの言葉がとても好きです。

投稿: ひでき | 2004年6月17日 (木) 13時53分

KJ法とブログのアナロジーは私も感じております。しかし、まだ取材段階での発達といったところで、これからのブログの発展の余地が大きいことも確かです。例えば、KJ法にはアナロロジーを使う場面とロジックを使う場面とがありますが、アナロジーをどのように図解(イメージ・シンボル)などの一覧性によって活性化させていくかが問われていると思います。

投稿: 水谷忠資 | 2004年12月 4日 (土) 12時10分

水谷忠資さん、こんばんわ、

私もブログの可視化というか、どう具体的に一枚の画面で大きな内容を持たせられるか、つながりが見られるかを実現するのがすごくポイントだと思います。以前、ためしに自分のブログのエントリーをカード代わりにしてアイデアプロセッサーでまとめてみる作業をしてみました。

http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/03/iedit_1.html

まだ記事の数が少なかったのでできましたが記事の数も160あまりとなり、自分のブログだけでも手作業で全体を把握することは難しくなってきています。

一方可視化については、ネットワーク分析の手法を勉強しつつあり、いろいろと試しています。

http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/12/social_network_.html
http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/11/geodesics_geode.html

この辺の技術が進むと自由にブログの記事間のつながりが視覚化でき、よりKJ法に近づいた操作感や発想が得られるようになるかもしれませんね。いずれにせよ、ブログがどう知的生産の方法になれるかがポイントでしょうね。

投稿: ひでき | 2004年12月 5日 (日) 23時46分

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