男と女
電車の乗り換えの時に(幸い下りの階段だった)、前を姿のよい女性があるいていた。そして、叫びそうになった。
おれは女がすきだぁ!女がすきでなにが悪い!
決して某ミラーマンさんを擁護しようという意図で書くのでない。自分を卑下して表現するために書くのでない。女が好きだと認めることと、社会的にゆるされないことをすることは別なことだ。ただ、男は女を見ていたいし、近づきたいし、できれば触れたいと感じていることが自然だといいたい。はなはだナイーブな話だが、女の側でも、同様に男の声を聞きたいし、近づきたいし、いっしょにいたいと思っているということを発見した時は、私の世界がひっくり返った。ついこの間まで女性にはそうした欲望がないか、あってもかかすかだと信じていた。まあ、若いころの私は本当にナイーブだったのだ。
もう20年近く前、田舎の学校を出て東京へ出てきて自分で稼ぎだしたばかりのころに、廻りの女性に聞いた。「セクシーだと言われるのってほめことばだと思う?」私が聞いた限りの女性全員がノーと答えた。多くの女性は、服装などでセクシーだと言われるのは侮辱だと答えた。あ、海外は違うんだなとおもったのは、10年前に、ある台湾系アメリカ人(いやアメリカ系台湾人かな)の女性に"Do I look sexy?"と聞かれた時だ。米国の価値観では、セクシーというのは美しいに次ぐくらいほめことばらしい。彼女に言わせると、「見られる喜び」というのがあるのだそうだ。
学校で、ある教授が、30年前からある女子大で教えていて、田中ビネーだかの性格検査を毎年クラスで実施してきたと言っていた。その教授の継続的な性格類型診断結果によると、30年前にはひとクラスには必ず超内向性という女性が数パーセントいて、7割くらいまでが内向性の性格を示していたという。それが、近年では7割が外向性で超内向性の女性は完全にいなくなったと言っていた。この話すらももう20年前の話なので、女性の性格類型のトレンドはもっと先をいっているに違いない。
最近、私の廻りにいる日本の女性は、若い男性の裸をみて平気で、「おいしい」とかいう。彼女たちによると、「観賞用の男」というのが存在するそうだ。女性雑誌の表紙を若い男の半裸のグラビアが飾ることも少なくないようだ。何でも仮面ライダーの人気の一端は、非常に見た目のよい若い男性をキャラクターにそろえたからだと言う。セクシーと見られることは...どうだろう、さすがにもう年なので若い女性に前と同じ質問をすることははばかられている。
いや、いささか(いっぱい?)女性について少々不公平な話になってしまった。もっと男の側の暴露話をした方がまだましだったかもしれない。言いたかったのは、ことほどさように男と女の間に惹きあう力があり、そして、それはごく自然なものであるということだ。男は女に惹かれる、女は男に惹かれる、それは、アニムスでもなんでもいい、なにかしら男性的なものが一方にあり、他方にアニマ、女性的なものがあるからだと感じる。それを隠すから、ゆがめようとするから、人類はエデンを追放されてしまった。
いや、そんな小難しい話は脇において、あなたもさけんでみませんか?
私は、女が(男が)好きだ!女に(男に)ここにいてほしい!
Love is touch! Touch is love!
ああ、またまたジョン・レノンになってしまった。やれやれ。
■参照リンク
・Rick's Bar: 『男と女の<愛>言葉』
・灰色書庫: 男の市場価値とは?
・男と女の戦略と戦術 by yuuさん
・女の言う「生理的に受け付けない男」の正体 by Dainさん
・Love Mystery
・フト オモフ by すみれさん
・そこ、そこをクリックしてくれ! (HPO)
・[書評] ファウスト、最期の科白 (HPO) 特にit1127さんとのコメントのやりとりをご覧ください。
・[恋愛試論] かわいそうだったぁ、ほれたってことよ。 (HPO)
■ハルコさんの「男女間の友情」からトラックバックをいただく
平成16年9月5日
実は、この話題は私にとってとても懐かしい話題です。思い返せば、いまから20年ほど前大学に入ったばかりの頃これについては激論を交わしました。割といろいろな地域から来ている学生が多かったせいか、それぞれ地元に彼氏彼女を残してきていたりして、それでも大学生にもなればクラスの友達やら部活の友達やらと交流しなければならず、近くにいれば仲良くもなるわけであり、その辺で異性間交流の距離をみんなとりかねていたのだと思います。
正直にいって、結構規律の厳しい高校から一気に自由な世界に解放され少々調子を崩していた当時の私には男女間の友情は考えられませんでした。もう、なんというか「さかり」がついていたんですね、きっと。詳細はあまりに恥ずかしいので書きません。
でも、いまならお互いに(いや、一方的かな?)に魅力を感じている間柄でも友情を保つことは十分に可能だと感じております。好意を感じる度合いがお互いにアンバランスになったりすることがあっても、いろいろなことを経験させていただき人と人との間で適度な距離を保つことを覚えたのかもしれません。少々ずるくなったのかもしれません。いずれにせよ、いい加減に分別盛の年にもなれば十分に恋愛でない友情チックな、でもちょっとだけ惹かれあうところがあるようなそんな関係を相手によっては構築できるような気がします。
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コメント
では、叫んでみます。
私はオトコが好きだ!
オトコがいないと生きていけない!!
あら、、、ちょっと違いました?(笑)
たぶん、昔も今も、そういう感情とか欲望は
さほど変わらないような気がします。
それが今は、表に出てくるようになっただけで。
投稿: すみれ | 2004年6月 6日 (日) 21時09分
すみれさん、おはようございます、
すみれさんのブログにお邪魔して、ずうずうしくトラックバックをつけさせていただきましたが、こちらへお越しいただきありがとうございます。
告白してしまいますが、私もオンナがいないと生きていけません。
やっぱり、最近とみにオンナとオトコでこの世の中できあがっているし、その間で惹かれあう力が世界の根本だなと、感じています。
そうおもいながら、ファウストを読んだり、ゲド戦記を読んだり、あまりここでは詳細に触れませんが、現実の生活を味わいなおしたりすると、また格別なものがあります。
finalventさんが、非常にストイックに語っていらっしゃいました。
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/06/post_3.html">http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/06/post_3.html
いろいろ教えてやってください。いたってオクテな奴なので...
投稿: ひでき | 2004年6月 7日 (月) 07時29分
TBありがとうございます。
改めて、こんばんは。ハルコと申します。
ひできさんの記事を読ませて頂いて、
「ん?男女の友情」なんて考えもせずに何となく異性の友人と
いい関係で付き合ってきたつもりでいました。
田舎の異性の友人(幼馴染)からは、結婚式の招待状が届き
新郎友人席に、男性(同級生)の中に私だけぽつーんと
座ってる状況も珍しくなかったので、あまり深く考えた事
無かったのですが
(友人の奥様とも仲良くさせてもらってますし(^^ゞ
あまり、私が無神経なのかな。とふと思いついて書いてみました。
ですが、どんな形にしろ、男女関係無く
本音で話せて、そういう人が一人でもいる。って事で
心強くなれる気がしてます。
有り難いです。
まとまり無い文ですみません。(^^ゞご挨拶まで。
投稿: ハルコ | 2004年9月 9日 (木) 02時27分
ハルコさん、こんにちわ、
先日、TBさせていただいたので、はじめましてという感じがしないのですが(笑)。あ、なによりTBありがとうございました。私にとってとてもうれしいTBでした。
そうですね、なんというか男と女がいればきっと惹かれあわないわけはないと思うんですね。でも、なんというか惹かれあうからといって、その惹かれていることに全身全霊を必ずかけなければいけないということはない...というか、お互いの距離を無理矢理ゼロにしようとしなくとも、お互いに心地よくつながっていられる距離というのが必ずあるように最近思います。ええ、まあもう年も年ですのでw。
お陰様でドロンジョさんと「男女に友情があるか!」とか「!」つきにしなければならないほど真剣に話をしてからすでに20年近くよいお友達関係でおります(あ、少なくとも私にとっては...ドロンジョさんは「ええい、うっとおしいやつい」とか思っているかもしれません)。これはこれで私にとってとても気持ちのいい関係です。そして、このことがハルコさんがそのハルコさんのお友達と今後お付き合いされていく中でなにかのお役に立てば幸いです。
投稿: ひでき | 2004年9月 9日 (木) 12時54分
男女論に関しては、トランスジェンダーの方々の
ブログを読まれると、視野が強烈に広がって
途方にくれますよ(笑)男と女の互いの認識の隔たりを
埋めてくれます。
投稿: yuka | 2005年7月 2日 (土) 06時50分
yukaさん、こんにちわ、
なるほどぉ!わかる気がします。
以前、「身体は男で生まれたきたけど、こころは女なんだよね」とおっしゃっている方と少しだけお話する機会がありました。それだけで十分に混乱してしまったのを覚えています。なんといっても、どこからどうみても出生の時の性とは違う外見、違うタッチ、違う言葉をもってらっしゃったので。
投稿: ひでき | 2005年7月 4日 (月) 13時08分