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2004年4月19日 (月)

草薙素子か、エージェントスミスか?

Linuxがまだディスカッショングループで作られていた頃、MosaicというInternet ExplorerのもとになってWebの閲覧ソフトが出たばかりの頃、FTPやIRCがまだネットのほとんどすべてだった頃、パソコン通信が花盛りだった頃、インターネットでまだ日本語のメールがとおりにくかった頃。そんな昔を、ちょっとしたきっかけで思い出してしまった。

ああ、なんか昔にひたっている。実は、結構ネットにはまった時期があった。(まあ、こういうブログなんかやっている連中はみんなそうかな?)そのころ御世話になった方たちのページが全然見つからない。消えうせている。まあ、自分自身のページももはや消えうせてひさしいのだからあたりまえかな。

当時に御世話になった方のサイトを少々探してみたがみつからなかった。特にかなりお世話になった山下さんのNihongo Yellow Page (NYP)が完全にネットから消え去っているのを発見して愕然とした。結構日本と米国のネットの橋渡しに活躍されていた時期があったように思ってたんだけどな。自分の会社のサイトも最初は載せてもらっていた。

それでも、Ken Lundeの"Understanding Japanese Information Processing"という本がアマゾンで検索できた。でも、もう廃刊だな...最初にLundeの講演を聴いたときは結構興奮した。これで日本語でメールがかけると思った。それまで、コードの体系も大して理解していなかったから苦労していた。でももう、日本語がネットで通らなくてJISかS-JISかEUCかなんて悩んでいた時代は本当に過去のものなんだな。

あ、そうそう、ここでひっぱりだすと怒られるかな、C-NETに連載されていた森さんともいっしょに仕事をしたことがあった。この前メールしたら覚えていてくれたのが結構救いかな。いっしょにバイトしたんだけど、あの会社とかどうなっちゃったんだろう。あ、ありますね、IAC。社長のゆきさん元気かな?

こんな個人的なことを書くサイトのつもりでなかったのに、書き出したら止まらない。

93年から95年まで米国にいっていた。直前にたまたま会った友人からこれからはWindowsだといわれて、それまでMac使いだったのに簡単に転んでしまった。とにかく日本語Windows3.1とWordとExcelをもっていけばいい!というその友人の助言をそのままうのみにして、トンランクにソフトのパッケージ3ついれて渡航した。

学校のネットにつないで、当時始まったばかりのインターネットに大型で接続することにトライしていた。でも、どうしても日本語がとおらない。いろいろ試行錯誤した末にEUCで日本語が通るようになった(と、思う)。でも、7ビットのネットをとおると文字化けするとか、相手先がコードに対応していないとか、問題が多かった。多分、一番まともだったのは、米国からネット経由でニフティーに接続してパソコン通信からという情けない状態だった。EmtermというEmusotのターミナルソフトでつないでいた。

そんなこんなの悪戦苦闘をまとめて「日本語によるインターネット」というメモにして公開した。FTPのサイトだった。立ち上げたのが、確か94年の秋かな。英語ばかりだったネット上で、英語で日本語の使いかたを公開したのがみそだった。英米圏に当時いた方の少しは役にたったのだとすればうれしい。もう、そのサイトは影も形もない。もはや、英語でつけたタイトルも思い出せない。

そうそう、Multi-User Dungeonで女性に勘違いされてよろこんだり...あ、ちょっと脱線しすぎだな。hidekiってちゃんと自分の名前で出ていても、日本人の名前は男の名前か女の名前かわからなかったらしい。多分、MUDに接続していた日本人ってかなりすくなかったんじゃないかな。文字ベースだったけど、家をオブジェクトとしてコーディングするとか、ペットのワシをプログラムするとか、ほかの人とほぼ物理的に(?)接触するとか、いまのUOとかでできることは、かなりできたような気がする。

それでも、ああこれからネットがメジャーになっていくんだろうと感じたのは、阪神淡路震災のとき。地震があってから、あっというまにネットの上で情報が整理されていったのを見たときだ。IRCで確かまだ燃えている大学から実況していた人もいた。私もちょっとだけ情報の整理と、米国側への配信を手伝った。誰もリーダーになる人はいないのに、かなり誠意あふれる、組織だった対応があちこちに見られたと記憶している。個人のプライバシーにつながるのではっきり書かないが、私も米国経由で実際に被害を受けた人に、水の配布場所を知らせることが出来た。うれしかった。

あ....なんで、なんで、コメントがついたんだ。ありゃ、下書きのメモを公開していただな。こりゃ、しっぱい。じゃあ、いそいで仕上げちゃおう。

んで、やっとタイトルに近い話につながる、いや、つなげる。当時はとにかく文字社会だった。まあ、14.4K接続なんてのが超高速で2400bpsとかで日本とつなげていたのだからしょうがない。しかし、いまのログやハテナや2チャンネルの感触は昔のBBSやディッスカッショングループのころときわめてちかいんだ、そう思える。既知感がある。また文字がネットの主役になった感じがする。このイラクの人質問題での騒動も、私には阪神大震災のころを思い出させた。

ただ、このきわめて範囲の広がった新たな文字ベースインターネットコミュニティーが、ネットの上の均質化をすすめるのか、個性化をすすめるのかが疑問だ。今回の人質騒動に関して極めて超高速で情報が伝わっていることは本当に歓迎すべきことなのだが、それだからこそ情報がいくえにもだぶって公開、引用、加工されていた(まあ、自分自身を含めてだね)。また、ネット上の記事の信頼性もきっとこれからかなり問題にされるのだろうという予兆をみな感じ出している。

果たしてこれから、ネットが映画マトリックスのエージェント・スミスのように、世界中をひとつの人格だけでぬりつぶしていくのか、攻殻機動隊の草薙素子と生物2502のようにゆらぎながら新たな個性を生み出していくのか、そこを見極めていきたい。ネットは広大だ...

(まぁったく導入と関係のない結論だが...メモを先に公開したのがくやまれる...)

■参照
・「Linux博物誌」 by 都田克郎さん
世の中狭い(HPO)
ブログとネットワークの知(HPO)
スミス的なもの、素子的なもの、あるいは、ネットは世界をつなげるのか?(HPO)
[書評] 攻殻機動隊 Ghost in the Shell  (HPO)

■追記
昔の自分のホームページの名前を思い出した。というか、発見した。ほとんど死んでいるリンクの中で生き残らしてくださっているサイトが見つかった。
Rhode Island-Japan Society's Language and Cultural Center
このサイトの後ろのほうのJapanese-Related Linksにある「Hideki's Home Page 」が時分のもともとのサイトを日本のサイトに移してしばらく使っていたアドレスだ。ああ、どっかさがせば当時のデータ残っているのかな?なつかしい。

もうひとつ、自分の昔の足跡が残っているのを発見した。いつまで、これが残っているのか分からないけど、異常になつかしい。

Re: News Group by E-mail

ここからたどったら、文中のFAQがスレッドで残っているのを発見した。あまりにもあまりにも懐かしい....ああ、泣いてしまいそうだ。

Using Japanese on Internet for PC

しかし、この頃御世話になっていた方とコンタクトはすっかり途絶えてしまった。自分がいかに不義理をかさねて来たかを反省する。御世話になった方で、もし万々一このサイトをご覧になったかたがあれば、ぜひご連絡ください。本当に私は失礼を重ねております。ありがとうございます。

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コメント

そうそう。既視感あります。でも、私の既視感、ってのはもっと古くて…。

インターネット以前のNifty。いや、その前まで…。

投稿: miyakoda | 2004年4月19日 (月) 21時09分

miyakodaさん、

こんにちわ。さっき、コメントしてくださったんで気がついたんですが、本文にあるように下書きを間違えて公開していました。実はすんごい偶然で、もうmyakodaさんがコメントしてくださったので、書いちゃいますけど、なつかしさにひたりだしたのはmiyakodaさんのサイトのおかげです。ありがとうございます。

投稿: ひでき | 2004年4月19日 (月) 22時00分

おー、そんな古いこと、書きましたっけ? あー、もしかして日経bpのサイトのやつですか?

投稿: miyakoda | 2004年4月20日 (火) 00時08分

miyakodaさん、

そうです!面白かったです。思わず、Linuxにのめりこんでいたころの自分を思い出しました。残念ながら、Aさんのようにプロにはなれませんでしたけどね。メモリーをいただき、ありがとうございました。

投稿: ひでき | 2004年4月20日 (火) 00時43分

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