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2004年6月 3日 (木)

年金改悪

仕上げなければいけない仕事が山積みなのに、年金改正(改悪?)法案が参議院の委員会を通過したと聞き、思わず参議院のビデオをネットで見てしまった。さすがに全部は見切れないので、強行採決を含む部分だけをみた。が、あにはからんやいろいろと発見があった。

民主党の山本たかしさん、かっこいい。

山本氏は、今回の年金法案のみそである「マクロ経済スライド」について小泉首相が理解していないまま採決しようとしていたことや、明らかに強制加入であった時期に首相が年金に未加入であった事実を首相がみとめないことなどを、ぐいぐい明らかにしていった。すばらしい手腕、すばらしい調査力だと思った。薬害エイズ事件の時も厚生労働省を追い詰めるファイルを発見したのも山本さんらしい。

私は、これまで結構小泉首相というのは、すくなくともブルドーザーのように、現行のいきづまった官僚支配を打ち破る力を持った人だと信じてきたが、この中継ビデオを見て、その気持ちが風船から空気がぬけていくようにしぼんでいくのを感じた。これだけの事実をつきつけられても、反省の色をみせず言い負かそうとする人が、日本の首相だということに、正直がっかりした。西川きよしさんの最後の質問をきってまで強行採決をしてしまうことを許容する人が、はたして私たちの年金を払う痛みを感じてくれるのだろうかと、正直思った。

「マクロ経済スライド」というのは、ちなみに労働人口も、一人当り賃金も下がっていく局面では、全体の年金負担力がさがっていくために、最大年間0.9%年金の支給額を減額していくという仕組みだそうだ。まあ、これもまた自分の不明を恥じるしかないのだが、こういう改悪があまりマスコミに取り上げられなかったことが不思議だ。また、今ネットのニュース等で見る限り、今日のMVPをあげたいくらいの山本たかし氏の名前を出して、質疑の様子を伝えていないように感じる。なぜなのだろうか?

■追記 (平成16年6月10日

すでに年金の問題を超えて、すばらしいコメントをいただいています。この拙いアフォーな本文記事よりも、ぜひいただいたコメントをお読みください。

■参照リンク
参議院議員 山本たかしの国会アクション
同 メールマガジン「蝸牛のつぶやき」 6月6日(日)号
参議院インターネット中継
出生率が過去最低の1・29、年金改革法“誤算” by Yahoo!News
・「今日聞いたおとぎ話(習作)」 (HPO) (国会中継を見ながら調べなおし、自分で重大な間違いを犯していることに気づきました。反省します。)
ひともすなる年金といふもの (HPO)

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コメント

私もあれだけ騒いでいる年金問題を強行採決という記事を見たときには驚きました。政府自身が年金問題を討議する気がないことに幻滅しています。

やはり誰か日本を変える人が出てこないと日本の将来は暗そうです。

投稿: maida01 | 2004年6月 4日 (金) 13時20分

maida01さん、こんばんわ、

悪とわかっていて悪癖に手を染める政治家が二言目には「政治が金がかかるから」と自己弁護しますが、もしみんなネットで選挙活動するのであればほんとにお金はかからないと、今日ふと思いました。なにせ、ネットでの活動は、変動費はほぼ0みたいなものですからね。

ただ、これもべき乗の法則で記述されるような力がはたらくのだとすれば、1位当選の人と2位のひととで、倍も三倍も票に差がついてしまうという現象がおこるのでしょうね。

投稿: ひでき | 2004年6月 5日 (土) 01時44分

 率直に言えば、今回の参院での年金審議、霞ヶ関から見た場合、「未納問題」をしつこくやっている時点で「ばかだな・・」というものです。

 質問内容見ればどの程度勉強しているかすぐわかりますから。勉強不足だから審議できないというのが真実ではないでしょうか?
 本当に国民全体を考えているのなら、「中身」についてまじめに審議すべきです。

 そういった意味で、今の政治家に期待することはないというのが本音です(肉弾戦など論外)。
 役人をハナから悪と決めつけて、聞く耳持たない「今の」民主党より、一応話は聞いてくれる自民党の方がまし、という感じでしょうか。

 官僚支配というか、役人の主張が通るように見えるのは、政策を最も真剣に深夜まで議論しているのが霞ヶ関であるためです。

 多くの職員は、世襲でも何でもなく、ふつーの家庭の子息ですから、「支配」なんて考えてないですよ。

 実際、年金問題を重要項目としながら、年金制度を理解している人がほとんどいないようですからねぇ・・(涙)
※あたりまえですが、今回の強行採決の手法に政府は関係ありません。与党政治家の判断です。

 ちなみに一国民としては、「マクロ経済スライド」は悪いとは思いません。
 実際、一度支給額が決まれば後は物価上昇でしか下がらないという年金支給体型は現役世代から見た場合疑問です。
 いかなる形であれ、年金受給者から還流せざるをえない(取らざるを得ない)猛烈な少子化の今、税方式をとらないのであればこういった方法くらいしかないと思います。
※物価上昇率は原則マイナスにはならないから

 私はあくまでも「つなぎ」として、現役にとってはそう悪くはないことだと思います(いや、既受給者からもっととれ・・でしょうか。このあたり、新規との大きな差は憲法上の問題も議論したのではないかな、と推察されます)
 
 まあ厳しく言えば、あまり子供を産まない(自分らしく生きる)という子供を育てたのはまさにまもなく年金を受給しようとする人たちであり、厳しく言えば自業自得でしょう。

 前回の年金関係法案改正の時も「年金改悪」「抜本改正にほど遠く」などの文字が新聞紙上をにぎわせていました。
 今回も私は不十分だと思います。

 願わくば、3度目の正直にそなえ、少なくとも厚生労働委員会に所属する国会議員諸氏におかれましては、条文を読んである程度意味が分かる程度の勉強をして欲しいものです。

投稿: ハーデス | 2004年6月 6日 (日) 04時28分

ハーデスさん、おはようございます、

>条文を読んである程度意味が分かる程度の勉強をして欲しいものです。

むちゃむちゃ賛成です。小泉さんの年金理解と多分自分の年金理解とそう大差ないではないかと思ったら、背筋が寒くなりました。

それに、あの民主党のやり方にもかなり失望しました。古手の代議士あたりの差し金なのでしょうか?家族で話し合っていたのですが、ああいうやり方でなく、迂遠に見えてもきちんとした政権政党たりうる貫禄や政策提案をみせられれば、十分選挙で勝てる気がしております。私がいうことではないのですが、もう自民党にはかなりあきあきしております。

> ちなみに一国民としては、「マクロ経済スライド」は悪いとは思いません。

年金について、長い目で見ればいまの「団塊ジュニア」と呼ばれている世代が本当に子供を産まなくなったら、もう施す手はないでしょうね。なんとなく最近道をあるいていて子供の手をひきながら、おなかが大きなお母さんをお見かけするので、人口動態の3つめのこぶが奇跡的にできたりしないかしら、とか思っています。

まあ、finalventさんでないですが、年金という制度そのものがなんのためにあるのか、他国がやっているからといってほんとうに年金制度を存続させるべきなのか、とかいう根本的な疑問を問いたくなります。存続させるという政策が国民、政治家、官僚の間で確定しているのなら、マクロ経済スライドは私達の世代にとってはよいことです、はい。それに、これから先に真剣に抜本的な制度の見直しをおこなう、という政策も一応かなり広く浸透したという意味でも、今回の「改正」を評価します。

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/02/post_60.html">http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/02/post_60.html
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/05/post_22.html">http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/05/post_22.html

>政策を最も真剣に深夜まで議論しているのが霞ヶ関であるためです。

官僚の方たちが、霞ヶ関で真剣に議論されているということは、実感します。冗談でも、皮肉でもなく、感謝しております。

ふじすえさんが政策決定、法案決定のプロセスについて書いてらっしゃいましたが、複雑でかなり早期からかかわっていないと、いや、かかわっていてもかなりのエネルギーをそそがないと、モノがいえない印象が私にはあります。例えば、以前ちょっとそういう現場にもでくわしましたが、大企業といわれる企業くらいのリソースがないと政策決定にはかかわれないように感じます。企業側で政策案をつくったり、さまざまな国庫にはいらない監修報酬だのといった関係が必要になりますよね。

http://www.fujisue.net/blog/archives/000151.html">http://www.fujisue.net/blog/archives/000151.html

だから、一市民としていえば、国民の側が楽をしているというより、税金だの年金だの高いため(笑)、とにかく忙しくて、忙しくて、政策に関心をもつ。政治に参加する余裕がありません。まともに気概をもって働いている人には政策議論についていくだけの時間がないのではないでしょうか?このコマネズミのように働かないと生きていけない、一つ間違えば綱渡りの綱から落ちてしまいそうに常に脅威を背中に感じつづけている社会というのはなんなのかと、時々思います。もし、官僚の方たちの陰謀というものがあれば、国民をとにかく忙しく、余裕がなくしている社会体制を維持しつづけていることだと、冗談ですが主張したくなってしまいます。

>「支配」なんて考えてないですよ。

よくわかります。日本の国を独裁しよう、「1984年」みたいな社会を作ろうとしていない、というのは本当によくわかります。

私が官僚支配というのは、例えば厚生年金だけでもの130兆円をすでに超えている積立金のポートフォリオをどうするか、ということについての情報公開や、予算決算の権限がだれにあるのか、明確にするべきだ、ということです。以前、ある政治家が「官僚を半年間フルに動員してお金の動きを図表化した」といって発表直前にさる財源に関するフローを見せてくれました。当時の大蔵官僚ですら、関連の組織をあわせたお金の動を真剣に把握していなかったといっていました。

もう兆を超えた時点で、私のあたまの桁はオーバーフローしているのですが、↓の記事ではありませんが、「元厚生省年金課長の花沢武夫氏(故人)」がおっしゃるように、これはすんごいパワーです。以前松下幸之助さんが、「税金の無い社会」という概念を提唱していらっしゃったとおっしゃっていましたが、本来の意味ですでに実現可能なところまで来ているのではないかと感じます。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/34/nenkin65.htm">http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/34/nenkin65.htm

んで、最後に一応商売にかかわるものとして感じるのは、お金というのは実は物理学の「力」みたいなものだと思います。いわゆる、「1/2×質量×加速度^2」ですね。言葉をかえれば、「つかってなんぼ」の世界です、「ふやしてなんぼ」の世界です。

加速度にあたるのがなんなのかは、経済学音痴の私には大きな単位では語れませんが、経営のことばでいえば回転率という指標があたります。総資産の何回分の売上をあげられたか、資本(出資金)の何%まで経常利益をあげられたか、といったことで計られるべきです。国家予算というのは、高度に政策的であり、経済の指標ではかられるべきものでないというものわかります。また、年金の財源と分配についても、政治的な判断です。しかし、この積立金のようにGDPの何分の一にも相当する大量のお金をどのように「回転」させるかは、高度に経済的、経営的な観点の話だと思います。

以前、昔の同僚に「あのプロジェクト何パーセントくらいまわった?」と聞いたら、「うーんと、8%くらいかな」「すごいじゃん、バブル崩壊前に手をつけた話でしょ。奇跡的だね。」「いや、違う。IRRじゃなくて回収率だよ。」「...」という会話をしました。年金でこういう会話を、官僚の方々がされていないことを心より祈っております。

投稿: ひでき | 2004年6月 6日 (日) 11時55分

 ひできさんこんばんわ。
 すみません、少し書きすぎました。

 すこしだけ誤解を解かせていただきたいと思います。

 霞ヶ関の場合忙しい理由は人員削減と業務量増加だと思います。「改革」「情報公開」は聞こえはいいですが業務量増加です。にもかかわらず定員削減をする。結果仕事に追われる。

 つまり、霞ヶ関も目先のことでいっぱいいっぱいなのが正直なところです。
 手が回らない、それが実態だと思います。
 書かれていた例であれば、「真剣に把握しない」ではなく「把握する余裕がない」が実状ではないでしょうか。

 ちなみに情報公開や予算決算の権限は最近は財務省に「評価書」を提出することとなっており、これは公開されていますので、ある程度は明確だと思います。

投稿: ハーデス | 2004年6月 7日 (月) 01時34分

ハーデスさん、おはようございます、

私の方こそ書きすぎたと感じております。「送信」ボタンを押すときから、もっと省くべきかなとは思っていたのですが、ゴーストがささやいてしまいました(笑)。

この日本の忙しさという病はなんなのでしょうね。「行革」が副作用をもっていたという話しは、以前友人から聞いたことがあります。それが、余裕を無くしていると...まあ、hiroetteさんが書いていらしたことではないですが、日本人全員が官僚の方々も含めて1ヶ月くらいバケーションをとることが、まず日本の方向性をただす第一歩かもしれませんね。

http://www.myprofile.ne.jp/blog/archive/hiroette/768">http://www.myprofile.ne.jp/blog/archive/hiroette/768

あるいは、「7つの習慣」の時間管理の手法を学校での必須科目として、日本人の事務部門の効率を一気にあげてしまうとか。例の「緊急でないが重要だ」という課題、「大きな石」になっている課題から、解決するくせをつけるということですね。

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2004/04/2_1.html">http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2004/04/2_1.html

「評価書」についてちょっとグーグルで調べてみました。

http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/031024_2.html">http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/031024_2.html

それに対する評価もあるようですね。

http://www2.toyo.ac.jp/~uemura/papers/2002d.pdf">http://www2.toyo.ac.jp/~uemura/papers/2002d.pdf

投稿: ひでき | 2004年6月 7日 (月) 10時25分

お二人の会話を興味深く読ませていただきました。

しかし、高度な内容なので一回では理解できそうにないので、また読みに来ます。

強行採決は人気取りみたいな観点から言ったら明らかに失敗なんでしょうけど、なんであんなに焦っているのでしょう。北朝鮮とか選挙とかの絡みで色々な大切な法案が処理されようとするところにやはり問題がありますよねえ。

どう考えても今回の年金法案は場当たり的にしか感じないのに。木村さんは今日のブログでご自分の提案を述べています。
http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2004/06/post_3.html

今回の年金法案がベストではないのはわかるけど、じゃあ、対案として何がいいの?っていうのは私にはまだまだわからず、木村さんの提案するのもなかなか私にはまだ勉強不足で全部の意味を理解できませんが、少しずつわかるようになったらいいなと思っています。

投稿: Hiroette | 2004年6月 7日 (月) 11時41分

よく理解しようと思ってもう一回読みに来たら私のブログが取り上げられているのに気がつきました。ありがとうございます。

純粋な疑問ですが
>率直に言えば、今回の参院での年金審議、霞ヶ関から見た場合、「未納問題」をしつこくやっている時点で「ばかだな・・」というものです。

これは、議員さんやマスコミの見識不足だからという可能性は当然あると思うのですが、「もうちょっとこういう角度から報道してみてはいかがですか?」ってお知らせしようっていうことはあまり思わないのですか?どちらかというとその方が親切だと思うのですが。それとも、議員もマスコミも官僚のいう事に耳を傾けないから諦めているってことなんでしょうかね。

そして、この記事から浮かび上がる主張は官僚も議員も国民もみんな忙しくて政策をまじめに理解したり考えたりする暇がないってことになりますが、それで政策が決まっていくとしたら本当に困ったことですねえ。どこから打開すればいいのでしょうね。

投稿: Hiroette | 2004年6月 7日 (月) 17時55分

Hiroetteさん、

やっぱり、解決の道はフランスなみのヴァケーションでは?

これ、結構マジです。ミヒャエル・エンデの受け売りにすぎないのですが、80年代にかなりドイツでは人々が価値の転倒をして、危機を乗り切ったように理解しております。「モモ」を片手に大規模なデモンストレーションが行われたとか?

「オリーブの森で語りあう」という素晴らしい本がありました。↓は、まだ全文に目を通していませんが、その解説のようです。

http://www3.plala.or.jp/mig/olive-jp.html">http://www3.plala.or.jp/mig/olive-jp.html

投稿: ひでき | 2004年6月 7日 (月) 18時04分

Hiroetteさんこんばんは。

 頂きました疑問にお答えします。
 記者への報道としては、基本的に記者や国会議員には「押しつけ」と取られる行為は絶対にタブーです。
 これは「このような方向で報道してはいかがですか?」というレベルも含みます。
 皆様は政府の役人を対等に見てくれないので、「公僕が何様のつもりか」となるのです(--)

 また、国会議員に対しての法案の内容ですが、法案提出前に幹部を総動員して国会議員の先生の前に説明にお伺いします(いわゆる根回し)。難解な法案ですと、粗々の段階で説明に行くこともあります。
 また、関係委員会所属国会議員向けとしては、法案提出時には必ず「法案の内容」をできる限りわかりやすく書いた冊子が各院の調査室から議員に配られます(他省庁もそうだと思いますが・・)。

 まじめな議員はそれを読んで頂いて、法案の中身について質問します。
 私の経験では(客観的に見てやむを得ないですが)関係者に不利益になる内容の法案で、旧社会党の先生が、この冊子の内容に沿って、「やむを得ない」ことを理解の上中身の質問をしてくださったときは、(質問内容は批判的でも)多忙な中時間を割いて作った(作らされた(笑))甲斐があったなー、なんて担当者として思ったこともあります。
 わかった上での批判と訳の分からない批判は全然違いますからね。

 誤解を恐れずに言えば、そこまでやっても、やらないのであれば、ある意味どうしようもないです。
 これは忙しさではなくやる気の問題です。実際年金法案、多くの議員は理解する気がないと思います。少子化の現状では現役・年金受給者ともに多大な不利益を与えざるを得ないとした時点であきらめたと思います。
 それは、民主党が10月のマニフェストに年金改革を乗せておきながら、その内容と全く進歩のない対案を4月に出したことでも明らかです。
 票のため手術を嫌がっているのでしょう。

 役人の忙しさについては補足させてください。
 踊る大捜査線的に警察を例に取ってみます。
 湾岸署内は一生懸命取り締まっています。隣の所轄も隣の所轄が取り締まっています。広域犯罪には連携します。
 しかし、湾岸署と隣の所轄が過去どのような連携をして、今どういう状況かを書け、といったら書けない、という感じです。
 日々移り変わる状況をいちいち整理している暇がなく、まずは目の前の犯罪を片づける、犯罪を防止するためにがんばる、みたいな感じでしょうか。

 個人的には政策や考えていることが、マスコミや国会議員のフィルターでうまく国民に伝わらないのが残念です。
 例えばHPで公開しても、新聞や国会議員が(理解してもいないくせに)批判論をぶち上げると、最初から色眼鏡で見られてしまうんですよね・・。
 
ひできさん
 私も必要なことは「余裕」だと思います。

 それと過度の競争が問題だと思います。
 競争で削られるのは利潤であり、それは給料だからです。
 マスコミは価格が安くなるとバラ色のように言いますが、これは絶対におかしいと思います。生産者は消費者です。安くなった分は労働者の時間を削っていると思います。
 結果、単価が安くなり、どんどん忙しくなっているのだと思います。

 余談ですが、役人になって、タクシー帰りや泊まりも多くなると、GW、お盆、正月といった長期休みになるとよく高熱を出すようになってしまいました。たまっていた疲れが、というよくあるパターンですが、これが1週間でなかったら、寝て過ごすだけでなく、遊びにお金を使えたと思います。
(ちなみに国際関係部署の場合、GWは休日出勤もあります。「外遊」のせいです。同様大きな予算を抱える部署だとお盆休みは十分にとれません)

 そういった意味で、私は「祝日法」を改正し、お盆は強制的に2週間休ませるなど、余暇を推進する必要があるのではないかと思います。
 働いていては、企業には対価を生み出すかもしれませんが、市場には金が流れないですから・・。

 すみません、年金と全然違う方向に話がそれてしまいました・・。

投稿: ハーデス | 2004年6月 8日 (火) 03時16分

ハーデスさん、こんにちわ、

ええと、本題の年金の方は、Hiroetteさんに譲って...(笑)

休日等に関するシステムってドイツあたりはどうなのでしょうか?一度、研修かにかで行ったときには、とにかくデパートでも商店でも休みが多くて困ると駐在の方がいっていました。24時間営業のお店とか全然ないらしいですね、法律の規制で。

それでも、ヨーロッパと米国の時差の関係で、ずいぶん朝早くからオフィスに電気がついていたのを覚えています。

競争力、競争力と、私も事務所でつい口にしますが、今日本にあるお金がきちんとした加速度でまわっていれば、そんなに生活に困るわけはないんですよね、本来。一応、世界第2位の経済国であることは確かだし、年金の話しだって年金がなくなったら困る人のパーセンテージってどれくらいなのでしょうか?なにに我々は駆り立てられて、こんなに死にそうになりながら働いているのでしょうね?

ハーデスさんのコメントのタイムスタンプを見ていると、心配になります。お身体くれぐれもご自愛ください。

投稿: ひでき | 2004年6月 8日 (火) 15時38分

なんか書いていたら長くなってしまいました。ごめんなさい!
--------
ハーデスさん

私の素朴な疑問に丁寧にお答えいただきありがとうございました。とても興味深く読ませていただきました。官僚と議員、マスコミ、その他世の中との関係のとり方がとても難しいものなのだな、と感じました。

ハーデスさんのようにネットを使って情報を発信する方がいらっしゃるからこうやって私たちは官僚の方の考えていることの一端を垣間見ることができますが、そうでなければ永遠に官僚の方々の考えていることがこちら側に伝わらないというのはちょっと制度的(なのか慣習的なのか)に問題がありますよね。対話ができなければ、結局批判のし合い以上のことができませんからね。その辺はとても残念だと思います。それで政策への議論の質が落ちたりするとすれば、何か改善策があったらいいなと思います。

とはいえ、年金問題は確かに議員さんはやる気ないのはしみじみ感じました。
>票のため手術を嫌がっているのでしょう。
これもすごく感じます。しかし、今回ばっかりは当事者が国民全員なので手術から逃げるのは、あとあとその政治家にも得にはならないような気がします。まあ、これで、何にも文句を国民が言わなかったらそれもそれでやる気ないってことになりますが。

お役人さんの仕事の忙しさですが、
やはり組織体なので企業などと基本的には変わらないのかな、と思うのですがそうではないですか?って、企業で働いたことはないでしょうから比較はできないですね。他の部署との連携という話なら今はグループウェアなどがよく企業内では使われていますが、そういったものはもちろん利用されているんですよね。まあ、これを使ったからと言って仕事
が減るわけではありませんが、過去の文書の閲覧や、複数部署の連携には効果を発揮すると思います。
>しかし、湾岸署と隣の所轄が過去どのような連携をして、今どういう状況かを書け、といったら書けない、という感じです。
少なくともこういったことに関して新たに文書を作る必要がなくなるような気がします。調べたい人が参照すればいいだけなので。

ひできさん
>休日等に関するシステムってドイツあたりはどうなのでしょうか?
確かドイツはつい最近まで日曜日は営業してはいけない、という法律があったはずです。

過度の競争が働く時間を増やしているとは思います。でも、規制緩和をして自由競争にすると過度の競争になって人々の生活の質が落ちるというのはちょっと実感としては違うような気がします。というのは、「効率」もあるからです。同じ値段同じクオリティでも効率よく生産されれば、生産者が受け取る利益は増えます。それから、「競争=価格が下がる」も100%適用できるわけでもないと思います(とはいえ大部分は該当してしまうでしょうが)。世の中には同じ商品でも高くても買いたいと思うものもたくさんあるからです。だから、規制緩和をしてこういった色々な方向からの競争をするのは市場が活性化していいと思います。規制をすると、それまで存在しなかった新しい良いものも色々な規制によって世に出るのが阻まれたりするので、規制も程度の問題があると思います。
ハーデスさん
>そういった意味で、私は「祝日法」を改正し、お盆は強制的に2週間休ませるなど、余暇を推進する必要があるのではないかと思います。

これはどこの管轄なんですか?総務省??ぜひぜひ実現をお願いします(笑)。ちなみにみんな同じ時期に休むと結局電車や飛行機の値段が高くなるので、“好きな時期に”っていうのがいいですよ。ご参考までにフランスの学校の夏休みは地域ごとに1週間くらいずれて3~4グループに分けられています。

これも、結局法律でどうこうっていうよりみんなの気持ちが変わらないとだめなんですけどね。職場の周りの人がまだいるから帰りづらくて残業とか、そういう風潮がなくなれば、みんな休みも今より取りやすくなるんでしょうけどね。

ひできさん、ハーデスさん
私のようなものの素朴な質問に丁寧にお答えいただいてとても嬉しかったです。とんちんかんな事を書いているかもしれませんが、一一般市民の声として参考にしていただけたら嬉しいです。私は年金問題云々っていうより全体に共通する問題は各立場からの人たちの間でのコミュニケーション不足っていうところなのかな、と思いました。

投稿: Hiroette | 2004年6月 9日 (水) 17時22分

ひできさん
 前回は長くなってしまいまして申し訳ございません。またお気遣いありがとうございます。まだまだ今の時期は大丈夫です(笑←これもよくないのかも

 個人的には、見かけの「安さ」に目がくらんでいるのではないかなぁ、と。
 私は一サラリーマンの息子で、ボーナスの日だけデニーズで外食するという一般的な家庭で育ちましたが、貧乏とは思わなかったし、そんなに不便も感じなかったです。そのころは正月はほとんど店も休みだったような気がします。
 それでもみんなやっていけたような・・。

 ノスタルジーかもしれませんが、便利で獲得した時間が忙しさで砂のように流れていってしまっているように思えます。

 ここはやはり、強制余暇法で休ませるべきだと思います。書こうと思えば今すぐにでも条文書けると思います。
 休めない人もいるでしょうが、休む人がいたら働くより金は市場に流れますからまわり回って恩恵を被れると思いますが・・。

>Hiroetteさん
 役人の実態がわからないので正しい批判がされていないのは私も痛感しておりまして、自分のHPで実態を書かせていただいたりしています(ごまめの歯ぎしりですが)。

 とはいえ、企業の実態は民間企業でもなかなか伝わりにくいものではないでしょうか。
 また、マスコミは「対抗措置(訴訟など)を取られないところばかり批判する」という卑怯な姿勢なため、政府などは格好の標的なのです。
 政府をうそでもいいから悪く言えば(なぜか)喜ぶ人もいるし、反論もないですから。それが誤解をさらに助長しているのが残念です。

 ちなみに今は課や局の単位で共通ドライブを持っていて、例えば発注でも「○ドライブの○というフォルダに入れてください」ということもやっています。
 忙しくなるのはやはり「急な仕事」で通常業務を邪魔されることが多いからだと思います。
 その最たるものが国会対応なわけですが。
 前日の夕方から深夜にかけて質問が来て、答弁作成、答弁者説明を翌日の会議までにしなくてはいけないわけですから。

 ちなみに日本の価格競争はチキンレースの域に達していると思います。

 あと、役所の夏休みは7月から9月のうち3日間です。この点は進んでいるのかも(笑

投稿: ハーデス | 2004年6月10日 (木) 01時23分

ハーデスさん、おはようございます、

「強制余暇法」いいっすねぇ。ほんとうに、条文書いてホームページで公表されませんか?各政治家にメールするとか、運動します!

だんだん、いろいろなことがつながってきているのですか、別の記事で書いている「べき乗の法則」で記述される「境界のない市場」という問題があります。簡単にいってしまえば、「勝者がすべてをとる」とか、「20%(ほんとうは3%かも)の企業がシェアの80%をとる」とか、「所得の上位20%階層が、全所得の80%を占める」とか、「業務核都市の人口は、順位の乗数に反比例する」とかいう現象です。

http://homepage2.nifty.com/hhirayama/shutoken_hakusho_2004_bunseki.xls ">http://homepage2.nifty.com/hhirayama/shutoken_hakusho_2004_bunseki.xls 

これは、かなり実は破壊的な威力をもった現象です。案外、こうした動きをストップさせるには、強制的に休暇をとるとか、「余裕」、「文化」、「ほんとの幸せってなに?」を感じることだと思うのです。競争力を磨くことだけが、みんなの幸せではないと感じます。

あの、それでも、時間とお金つかうよきゃ、知恵つかおうねって、国民みんなが思って、はじめての余裕だと思うんですけどね...フランスみたいな、中国みたいな、老獪さと余裕が日本にあってもいいんじゃないかなぁ...なんか死ぬほど働いていないと、許されない雰囲気って日本にありませんか?それとも、ぼくのまわりだけ?

投稿: ひでき | 2004年6月10日 (木) 08時33分

Hiroetteさん、おはようございます、

↑でも触れさせていただきましたが、ご指摘のように、なにか日本で、知恵とか、文化とか、余裕とか、効率とか生産性とか、なにかがかけている感じがしますよね。死ぬほど働いて、ほんとに過労死で死んじゃったって結構しゃれになりませんよね。

朝っぱらかれ下世話な話しで恐縮ですが、大統領と首相が「さらだちゃん」とか呼び合う関係って、それを容認してしまう国民を含めて、すごいなって思います。いま、ものすごく南フランスに行って見たいんです。まえにも申し上げたかもしれませんが、友人がプロヴァンスにいって、競争力とかかけらも関係ないような生活をして、個人個人が生活を楽しんでいる姿に感動して帰ってきました。

ほんとうに、いまの仕事を始めてから初めてかもしれませんが、先日市民オーケストラのコンサートを聞きに行ったり、展覧会に行ったり最近しています。なにか、こういったことに実は経済、政治の問題を解決する糸口があるような気がしてなりません。

投稿: ひでき | 2004年6月10日 (木) 08時50分

おはようございます。
ハーデスさん、ひできさんのおっしゃるような休暇を増やす方向で国を変えるのも発想の転換でいいかもしれません。

私はフランス人の生活は死ぬほど見てきていますし、自分がそんなにスタミナがある方じゃないので激務な仕事をするという人生の選択ができなかったし、社会的なポジションにしても女なので激務をしたからと言っていい収入が入るわけでもないので、なんとなく人生余裕を持って暮らすスタイルになってしまったりしているので、お忙しいお二方の前では本当に何か発言するのもちょっと恥ずかしいのですが。
その代わり、そういう生き方では資本主義のシステムを享受できてないのでお金は持ってません(笑)。

プロバンスの生活はいいですよ。私の実感としては人間本来の生き方に戻れば戻るほど世の中はバランスが戻ってよくなると思います。たぶん、少子化もなくなります。環境問題も解決されます。その結果GDPが下がったりとかするかもしれないけど、別に私たちの人生の目的はGDPを上げるためじゃないですしね。私たちの生活が幸せになった結果GDPが上がるならいいですけど。

で、「家族サービス」という日本語がありまして、これが非常に悲しい言葉だなと思っています。人生におけるプライオリティが家族と過ごすことが完全に仕事のあとにされていることを象徴する言葉です。ちなみに英語とかフランス語ではこの言葉は翻訳は不可能では?と思います。

そういう意味でひできさんの言葉にインスピレーションを受けたハーデスさんが強制休暇法の条文を書いて、これが法律になったら本当に素晴らしいことですね。こんな法律なら国会議員も文句言わないだろうし。(企業は文句言いますね。その辺の対策をどうするか、ですか・・・。)

南フランスいいですよ。いいなー。私も行きたい(笑)。私の夢はプロバンスの家(セカンドハウスでもよい)で、天気のいい日にお庭にテーブルを出して、近所の人や友達を呼んで自分の家族とみんなでランチするというものです。子供がいっぱいテーブルの周りを走り回っている感じ。みんなが持ち寄る料理は南仏料理の典型のラタトゥイユとかもあるのですが、和風のお好み焼きとかも作ってみたりしてみんなで色々な国の味を楽しむという趣向です。向こうは気候が良いのでお外で食事するモチベーション高まりますよ。などと妄想が膨らんでしまうのでした。
南仏といえばバイブル「南仏プロヴァンスの12か月」ピーター・メイル著を読んで臨むのも良いと思います。(書いてある事はだいたいわかるので私は読んでいませんが、オススメです。)

あ、、、南仏の話したら止まらなくなりそうなのでこの辺で。

投稿: Hiroette | 2004年6月10日 (木) 10時24分

hiroetteさん、こんばんわ、

その南仏のイメージわかります。実は、私の南仏入門は「南仏プロヴァンスの12か月」でした。

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結構不便みたいですよね、これを読むと。冬の風は寒いし、建設業者、設備業者は、どこの国でも仕事が遅いみたいだし...をっと、いけない。天に唾してしまいました。

でも、なんともその不便ささえもうらやましく思えてしまうような生活です。ええい、どうせバレるんであらかじめ白状しておくと、この本にインスパイアされて、私の仕事の一部に南仏スタイルを取り込んでおります...形だけ。しかも、そのためにますます仕事が忙しくなったという、悪循環...

それでも、南仏へのあこがれは廃れません。そう遠くない将来に、クライアントの方々とほんとの南仏はどうなんだとツアーに行くのが、目下の夢ですかねぇ。

どんどん話はそれていきますが(笑)、↑の方で触れた「オリーブの森で語り合う」の解説を、今日ゆっくりと読み直しました。1982年にいまここで語っていることのはるか先まで見越した見識をエンデが持っていたことをあらためて理解しました。私は確か大学生時代にこの本を何度も読んだ記憶があるのですが、この解説に書いてあるような内容が意識的には全然あたまに残っていないのは、きっと当時インパクトはあっても内容が全然理解できなかったからかもしれません。でも、きっとその種はいまも残っていて、唐突に「休暇を!」発言につながっているのでしょう。

エンデは同時に、文化、経済、政治への参加のしかた、かかわり方にもかなりの分量の発言をしていました。エンデは、文化というものにかなりの可能性を発見していたようです。ちょっと手前みそですが、私もちょっとまえからそんなことを感じています。

http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/04/post_16.html">http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/04/post_16.html

はぁ、なにか年金の問題からはるか離れた所までなんか来てしまいましたね。いや、離れたようで離れていないのかもしれないな、というのがちょっとこじつけがましい今の私の感想です。

投稿: ひでき | 2004年6月10日 (木) 22時15分

ひできさんへ

「オリーブの森で語り合う」は私も興味が沸いてきたので読んでみようと思います。図書館で取り寄せようと思います。

>エンデは同時に、文化、経済、政治への参加のしかた、かかわり方にもかなりの分量の発言をしていました。エンデは、文化というものにかなりの可能性を発見していたようです。

このフレーズがとても良かったです。私は自分が文化系の人間だと思っているので、そういうフレーズがあると非常に勇気づけられます。もしかしたら、私の進む道が見つけられるかも、っていう気分になってきました(笑)。

私はずっと長いこと自分と社会の関わり方に悩んでいたというかしっくり来る場所を見つけられなかったので、ちょっと示唆的なフレーズと感じました。

投稿: Hiroette | 2004年6月11日 (金) 17時48分

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