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2004年11月22日 (月)

第三回 べき乗則とネット信頼通貨を語る夕べ! talking night cubed

先日、都内某所にて「第3回」が行われた。またまた、パワフルな方々にご参加いただき大変知的な刺激のシャワーをあびることができた。以下、記憶しているままに報告をさせていただく。

■松本直人さん @ ネットアーク

どこまで書いていいのかわからないが、P2Pの技術を使って経由しているノードのつながりを可視化されたものを見せていただいた。あるブロードバンドサービスをしているプロバイダーのノードは「ブラックホール」と言えるような状態になっていた。すんばらしく感動した。基本的に伝送路の話ではあるが、どのモデリングだと一番的確に捉えられるのか想像がふくらんだ。

P2Pとブログ、ファイル伝達能力が高いのはどっち? @ ITmedia News

また、「バイラルチャレンジ!」(口コミ)の実験結果もおもしろかった。ワンホップ(1リンク)のつながりでも、ブリッジというかリエゾンの働きらしきノード(参加者)の存在があることにびっくりした。これが2ホップ(リンク)以上までいったらどうなるのだろう?それこそネット上の人間関係が明らかにされるのかもしれない。

いずれにせよ、ネットを美しく可視化するプログラムが素晴らしいと感じた。伝送路でも、口コミでも可視化されたネットワークマップが非常に美しいと感じたのは、私一人ではないと思う。

さかまたさん

前回にひきつづきネット信頼通貨についての実装を前提として提案をいただいた。かなり面白い。やはり、音楽業界あたりからこれを実行したらいろいろなことが変わってくるように感じる。CDの輸入禁止などぶっとんでしまうだろう。そうそう、recommuniは英語版もつくって海外のアーティストへマーケティングすべきなのかもしれない。

まあ、とりあえずrecommuniの「のど自慢大会」から実行しましょうね(笑)。

しばたさん

今回、ブログのトラックバックを追いかけるプログラムを使った調査の結果をひっさげプレゼンしていただいた。リンクに関する同様の調査はあれど、トラックバックに関するものは聞いたことがなかったので興味深かった。ネットワークモデルシュミレーション結果との比較で、少々おもしろい結果をご報告いただきスケールフリーネットが本当にネットワーク、特にWebのリンクの近似モデルとして正しいかということへの疑問をたたきつけられた。これは、自分のプログラムもスモールワールドネットワーク、ランダムネットワークにも対応できるようにしなければならないと決意した。

また、質疑の中でyujimさんから指摘がありWebのトポロジーを問題にするときに、ノードであるブログの書き手やホームページの管理者は決して「神の視点」をもっているわけでなく、一定の「視界」の中でトラックバックやリンクの意思決定をしているはずだという議論になった。今回のしばたさんのモデルの中では、いずれも「成長モデル」(ノードが先に存在していてそこに新たにノードが加わる)というフレームワークの中でWebやブログのTBのトポロジーが形成されるということには変わりがないが、その選択の志向性の部分を検証してみるべきかもしれない。この意味では、「近い」つながりと「遠い」つながりを含むスモールワールドネットワークがよりトラックバックのモデルとして近いのかもしれない。

そうそう、そういえば松本直人さんとネットワークの可視化についてのプログラム提供の話もあったようだけど、どうなったんだろう?

手嶋さん @ 手嶋屋

手嶋屋の手嶋さんのプレゼンのあまりのタイミングの良さにかなりびっくりしている。これまた詳細はご本人の許可をいただいてからでないと書けないが、SNSのエンジンを作ってオープンソース(正確にはmySQLライクな著作権、使用権条項らしい)で提供しようというビジネスについて発表していただいた。

考えてみれば、目的別のSNSの市場というのはかなり大きいかもしれない。考えてみれば、自分自身もブログを書く個人という立場もあれば、まじめなビジネスマンという側面もあり、地域社会の良き父親(???)という側面もある。そして、人間関係のネットワークはそれぞれかなり異なる。SNSもある個人のいろいろな側面ごとにこれからは別のSNSが使われる可能性があると思う。手嶋さんの試みは、私のネットワークに関する関心を離れて一商売人として非常におもしろいと感じた。

しかも、手嶋さんはSNSが機能分化していった後のことまで考えていらっしゃる。すんばらしく期待のもてる話をお聞きした。

ユキジさん (あらためユキエもん?)

SNSの人のつながりの可視化についてのアイデアを伺った。3Dで自分の回りの友達のネットを可視化するというのは、ヴァーチャルリアリティー的に発展すると非常に面白いかもしれない。というか、今回のプレゼンテーションは全体にどうネットワークを可視化するかという問題に関連していたように感じる。問題を定式化すれば、問題は半分以上解けたも同然だと、どこかの先生に聞いたような気がするが、目にはなかなか見えずらいネットワークの形(トポロジー)を見えるようにすれば、いま考えられる以上にかなりいろいろなことが変わってくるのかもしれない。SNSもそうだ。いよいよサイバーデッキの登場を期待する時代にきているのかもしれない。

そういえば、こられる早々私の無断引用させていただいた記事について解説いただいたりして、すみませんでした。ありがとうございます。

FPNについて by 徳力さん

徳力さんが最近感じていらっしゃること、とくにFPNという試みに対してお話いただいた。私もFPNにひとつ記事をあげさせていただいたが、かなり興味深い試みだと思う。かなり強力な執筆陣がそろっていて頻繁に記事のアップされているのを見るととても、「自分の興味を集めたかっただけなんです。」と徳力さんが語られていた内容を現在のFPNは超えている。

FPNにおいて日本でも地に足がつきつつあるグループブログというのは、正しい試みだと思う。すでにある意味「週刊!木村剛」においてやや直感的に実現されているようにも感じるが、つまりPageRankもURLに対しての評価だし、面白い記事を期待して「お気に入り」にいれるとか、はてなアンテナにいれるのもURLだ。つまり、URLでラベルされた「場」が大事なのかもしれない。「場」の呼び名として、組織名なり、出版社的なタイトルなり、有名人の名前なり、「特名」なりが機能しているように感じる。単にWebを見るという行動においては、URLで示される「場」ガマーキングされる。この「場」を維持するために一人が超人的な力を発揮するのでなく、信頼関係で結ばれた複数の個人が共有の「場」をつくるという合理的な行動がFPNであり、グループブログではないだろうか?まあ、いずれにせよ木村剛さんや徳力さんのように優れたコーディネーターがいてはじめてできることであろう。

また、商売の進め方についていずれかのタイミングで(私の言葉に無理やり翻訳させていただいてしまえば)徳力さんが「会社でなく自分を売る」ということに気づかれたのは、すばらしいことだと感じた。やはり、商売のひとつの本質というのは苦しみぬいた末に出てくる知恵なのだと思う。この辺の過程については二次会で一部の方に「守破離」という話をさせていただいた。おっと、商売のことについては本ブログで扱わないつもりが筆がすべってしまった。

誰もが個人の看板で生きる時代は来るか by 徳力さん

yujimさん

計画されてるSNS関連のプロジェクトについて...話はじめられたとたんにタイムアップになってしまった。自分の段取りの悪さを深く反省した。(yujimさん、ほんとうにごめんなさい)でも、方向性を確実に示してくださった。これまたかなり期待の持てるプロジェクトで、実現すればいまのところ世界初になるのでは?

■意見形成の場としてのSNS、ブログ、ネット論壇 by ひでき

詳細は、パワーポイントのスライドをファイルとしておく。いいたかったのは、いろいろな現象が「ネットワーク思考」で説明できるだけでなく、今後情報の流れ、意見形成のシュミレーションとして力を発揮できるのではないかということだった。おまけとして、ネットワーク思考の時系列的な展開として思考中の「ナウシカ」の分析について点描した。

・「意見形成の場としてのSNS、ブログ、ネット論壇」(パワーポイントスライド)

この後、参加いただいたcedから、以下の記事を紹介していただいた。ぜひ原著にあたりたい。

「ナウシカ解読 - ユートピアの臨界」のまとめ。

■それから、それから...

うーん、書いているうちに報告を越えて自分の感想ばかりを書いている気がする...原発表者のみなさま申し訳ございません。もしよろしければ、ぜひぜひご自身のブログなどで「おれがいいたいのはほんとうはこうなんだぁ!」という記事をお書きいただければうれしいです。

プレゼンのあと私にとってほとんど終電までみんなで語りまくっていた。いんやぁ、楽しかったで。

次回はぜひクリスマス会をからめてやりましょう!

■参照リンク
日本人はバカなことをまじめにやる?いや、それが素晴らしい! by Hiroetteさん
IT資本論 by cedさん
目まぐるしい週末とその後 by yujimさん 写真が美しい!
SNSと「弱い紐帯」 the power of links (HPO)
ワッツのバラバシ批判に関して by shibataさん いろいろとありがとうございました!

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