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2006年3月 1日 (水)

紙メディアの限界

耐震偽装も、メールの真偽も、電子データでの取り扱いに移行できていればよかったね、ということなのかもしれない。認証の問題も含めて、私たちはいまとんでもないメディアの移行期にたたされている。

まず、メールが誰から、いつ届いたのかという基本的な認証の方法すら一般化されていない状態に、我々はまだいることを自覚すべきなのだろう。国をあげて真偽が問題になっているメールも、サーバーに残っている状態、あるいはヘッダーまでふくめて電子データとして国会に提出されていたれば、真偽の判断ははるかに容易出会ったに違いない。いや、こうしたごく基本的事実すら誰も助言しなかったという事態に悪寒が走る。

また、ほとんどの文章はPCベースで電子的に作成されているにもかかわらず、それらを一旦紙で出力しなければさまざまな承認を得ることができない社会的インフラの時代にあるということもより自覚的にされるべきであろう。承認、認可、決裁、稟議、認証、なんという名前であれ、人を特定し、情報を配布し、認証を得て、記録に残すという一連の過程は、すべて電子化されていれば、年間に相当の化石燃料や樹木を守ることができると確信する。現代において、年老いた上司の判断をあおぐのにかかるコストは莫大であると、若い社員であれば誰でも感じているだろう。

やまぐちさんが以前書いておられたようにおばあちゃんでも、代議士でもごく当たり目に電子データの認証、承認をとることができるようになって初めてネット界隈のリアル化が果たされた時代なのだといえるのかもしれない。

ネットはいつ「リアル」の仲間入りするのだろうか by やまぐちひろしさん

ネット界隈をやまぐちさん的な意味でリアルに変えるのは、世代交代しかないと私は信じている。

古い世代は新しい技術を自分の親しんだ事物の比喩でしか理解できない。メールは手紙の代用物ではない。ブログはジャーナリズムの代替品ではない。若い世代の一部は、メールをメール、ブログをブログとして使用している。構造計算も紙メディアの制約から解き放たれれば、「お約束事」の世界から、よりリアルの事態に近いシミュレーションとして新たな次元に到達しうるのだろう。

こうした事実が自覚的、明示的になるまでにはまだ時間を要するのだろう。それまでは、最近頻発しているこの大規模なパワーシフトに伴う混乱は続く。

ちなみに世代の交代とは、新しい世代が古い世代を駆逐するか、同化させてしまうことを意味する。

■ちなみに

本記事は基本的に携帯電話と携帯端末で書き上げることができた。個人的快挙だ。

いや、結局PCで添削を加えた。画面の大きさというのは大きい。小さい画面では気付かなかった粗が良く見える。

■参照リンク
泡沫ブロガーが何か言ってます。 by R30さん 私も(?)泡沫ブロガーなんだなぁ、と。

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コメント

ひできさん おはようございます

慣れ親しんだメディアの話しよく分ります。
(人間は慣れる動物、ホモ・ホニャララですね)

>画面の大きさというのは大きい。

で、ひできさんは、PC世代で、携帯世代ではない、と(笑)

投稿: it1127 | 2006年3月 2日 (木) 12時28分

it1127さん、こんにちは、

するどい!そーなんですよ。携帯世代と私の世代の違いについても小ネタがあります。

ちなみに、個人的なメディアの理想は、スタートレックTNGに出てくる「スレート」というのでしょう、紙とみまごうばかりの薄い携帯端末です。

投稿: ひでき | 2006年3月 2日 (木) 12時41分

TBSラジオ荒川強啓 デイ・キャッチでのこと、
民主党国対委員長の渡辺恒三氏がゲスト出演されていて、携帯は使ったことないし、メールという言葉を慌てて調べたっていってましたね。それを聞いてた、宮台真司が、苦笑しながら、そうですよねー、まだ紙媒体が証拠として、認知されている、というようなことを仰ってました(笑)

小ネタでした。

投稿: it1127 | 2006年3月 4日 (土) 00時31分

it1127さん、こんばんは、

「調べた」!!!

いんやぁ、なんかブログ界隈とかと対極を行っていますね。そういう方が民主党の国対?大丈夫なんですかね、民主党?

投稿: ひでき | 2006年3月 4日 (土) 22時51分

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