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住宅の建築の進め方って?

ずいぶん以前に、住宅建築の進め方について書きます、と宣言しながら、なかなかかけずにいました。なんとなく、頭がまとまってきたので、書きたいと思います。イメージしやすいように、住宅建築を例にとっております。

まずは、基本的なステップを箇条書きします。くわしくは、ステップステップで今後の記事の中で説明させてください。

1.基本計画を建てる:

どこに、どれくらいの大きさの建物をたてるか?必要資金はどうやって調達するか?どういう体制で建築をすすめるのか?、などをざっと考えます。なにごとも紙に書いたり、パソコンで絵にしたりするとイメージが広がるようです。一番イメージしやすいのは、人の家を見せてもらったり、自分の家族がいまどう家の中ですごしているか、困っているかを想像してみると、具体的になりやすいです。

2.住宅の設計図、プランを作る:

 その建物にどういう人がすむのか、何人なのか、必要な部屋は、部屋のおおきさは?また、どのような方法で建てるのか?たとえば、専門の設計者に頼むのか、ハウスメーカーなどにたのむのか、親戚の工務店に頼むのか?、といったことを決めておかなければなりません。ちなみに、住宅のプランをつくるだけでなく、住宅を建築するためには、建築確認などの許認可が必要となります。これはまず建築士の資格をもった専門家にたのむことになるでしょう。この仕事は、専門の建築士に頼むのか、あるいは、建設会社で建設まで一貫して頼んでしまうのか、悩みどころかもしれません。

3.住宅のコストの見積もりをとる:

 自分の決めた方法で、建物のコストの見積もりをとります。そして、そのコストが負担可能なのか、住宅ローンなどのファイナンスをどう申し込むのか、といったかなり具体的な問題が出てきます。場合によっては、工務店、建設会社、不動産会社などに依頼してしまうこともあるようです。また、最近ではコンストラクション・マネジメント(CM)という手法で、建物の建築をひとつのプロジェクトとみたて、全体をコーディネートする専門家も注目されています。見積もりを、CMに依頼してしまうというのも、ひとつの方法です。

4.住宅建設の契約を結ぶ:

 条件のあった会社、大工などに実際に建築を依頼します。工事費用、工事期間、支払方法、建築業者の瑕疵担保など、チェック項目がたくさんあります。設計者、コンストラクション・マネジメント、果ては親戚など、この段階でいろいろな方に相談する方多いようです。でも、基本は委託先との信頼関係だとは思うのですが...

5.工事がはじまる:

 実は、工事がはじまってからも、どのような形で建築工事の工程をチェックしていくのか、技術的な問題をどのように解決するのか、といった、「工事監理」といわれる業務があります。建築はなかなか専門性が高いので、設計者に依頼したり、最近では専門の会社もあるようです。

6.竣工:

 建築の検査、チェック、引き渡しの条件等を明確にしておくことが大事です。

7.メンテナンス:

 定期的な点検、雨樋や外壁などのちょっとしたメンテナンスなどが大事です。

かけあしで書いてきましたが、ちょっと思いつくところを書くだけでも、改めてかなりのプロセスがありますね。

私個人としては、建築というプロセスは、専門家をうまくつかって、自分自身が実現したいことを実現していくことが大事だと思います。建築は総合技術、総合芸術、生活総合です。ちょっとした木工、建具などから、住宅の構造にいたるまで、かなり専門的な知識、目がないと、理解できません。任せるべき所は、プロにまかせ、自分の意思をはっきりと持つということが大事でしょう。

ちなみに、住宅の建築プロセスに工事の側としてかかわっている者として、思うのは、お客様の意思が早く決定されていれば、たいがいのことは実現できます。一番手戻りになり、段取りが悪くなり、コストもかかってしまうのは、一旦決定されたことの変更ということです。こう考えると、一番大事なのは、具体的な建築の過程になるまえに、実際の完成した家をみるとか、工事現場を見てみるとか、具体的なイメージをしっかりもっておくのが大事なのかもしれません。

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書斎って?

波田野直樹さんという方が、「書斎」について書いていらっしゃる文章を見つけました。書斎をたとえ、階段ホールでも作りたいというご要望をいただくことがあります。個人にとって、自分がくつろげる場所をつくるというのは、とても大事なことだと仕事を通して感じております。

波田野さんが、ふれていらっしゃるジム・トンプソンの家は、私もいったことがあります。異常にセンスのよい家です。いってしまえば、南国に逃避した男が作った家ですね。すばらしいです。

■参照リンク
・「地下室願望」 by 波田野直樹さん
ジムトンプソンハウス by ティータイム通信

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フランク・ロイド・ライトって誰?

とても、これまでこの質問に答える自信がありませんでした。しかし、すばらしい書評を見つけました。

「ライト自伝」 @ 松岡正剛の千夜千冊

私にはなにもいうことはありません。ぜひこの書評をお読みください。

実は、ライトの自伝が存在することすら知りませんでした。こんどぜひ読んでみようと思います。

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外断熱ってなに?

私は、いま自分で外断熱鉄筋コンクリートの家に住み、外断熱鉄筋コンクリートの建物を建てる仕事をしています。ですから、どうしても外断熱について書くときに自分の思い入れを排除して書けませんでした。その辺を、頭においてお読みください。

まず、明確にしたいのは、内断熱、外断熱という考え方は、もともと鉄筋コンクリートの概念だということです。最近、木造の外断熱という看板をよく見ますが、外壁通気工法というべきだと私は思っています。木造には本来なかった外断熱という言葉を、木造の工法につけたように私には見えます。しかし、名前が違ったからといって、性能が変わるわけではありません。外壁通気工法は、それなりにすぐれた工法です。私が、「外断熱は鉄筋コンクリートの考え方」というからといって、それぞれ、ハウスメーカーさんや地方のビルダーさんが掲げている性能を否定するわけではありませんので、ご留意ください。

さて、これまで日本の鉄筋コンクリート住宅では、内断熱が採用されてきました。内断熱とは、鉄筋コンクリートの内側に防水層と断熱層をもうける方法です。火事や、地震の多い日本では、とにかく建築は防火、防災ということが大事な問題とされてきており、断熱材のようなものを外側に設けるというのは、防火上、防災上好ましくない、とされてきたようです。そこで、鉄筋コンクリートは吹き付けの断熱材を一定の厚さ以上ふきつけるなどの方法で、部屋の中には、外側の熱が伝わらないようにしてきました。

では、どうして外断熱が最近もてはやされているのでしょう?

その前に、断熱材としての性能を表す2つの言葉を説明させてください。「熱伝導率」と「熱容量」です。

まず、「熱伝導率」です。これは、ある材料が熱をどれぐらい伝えやすいかを示す数値です。厳密にいうと一定の温度の差がある時、単位時間(普通1時間)、単位面積(普通1㎡)当たり、どれくらいの熱エネルギーが伝わるかを示す指標です。熱伝導率を数値で表すと、鉄筋コンクリートは木の10倍熱を伝えやすいのだそうです。今度は、木を外断熱でよく使われる発砲ポリスチレンを比べるとの更に5倍の熱伝導率だといわれています。つまり、鉄筋コンクリートは、断熱材の50倍熱を伝えやすいといことです。一言で言えば、鉄筋コンクリートは、熱伝導率が非常に高いので、外部の温度を伝えてしまうため、よく言われる冬の底冷えや、梅雨時の結露がおこるのです。

次に、「熱容量」です。熱容量は、どれくらいの熱量(カロリー)を一定の重量のうちにふくむことができるか、という数値です。これが鉄筋コンクリートは非常に大きいのです。例によって木と比べると3倍熱を含みやすいのです。更に、鉄筋コンクリートと発砲ポリスチレンと比べると200倍以上熱を貯めやすいといわれています。鉄筋コンクリートの建物で、夏の夜に非常に寝苦しいことがあります。鉄筋コンクリートは熱をためやすいので、昼間に受けた熱が夜になっても放出しきれない、暑い熱がさめないのです。壁や天井から熱の放出がつづくので、「寝苦しい夜」という現象につながります。

この2つのキーワード、熱伝導、熱容量、を使って、内断熱と外断熱をくらべると、その違いがよくわかると思います。

イメージしていただければわかりますが、内断熱では、熱を伝えやすく、貯めやすい自分の身体をそのまま暑い夏の日さらすようなものですよね。逆に、冬の寒さに薄着をしながら下着だけを厚く着るようなものですね。

このイメージをもって、鉄筋コンクリートの、底冷え、結露、熱の放出を妨げるためには、どうしたらよいか考えてみてください。そうです、まず洋服をきちんと着るように、断熱をきちんとすることですね。では、下着のように内側に断熱するのと、コートを羽織るように外側に断熱するのとで、どちらが有効でしょうか?そうです、人が寒いときに厚いコートを着るように、外断熱は熱を伝えやすく、熱を持ちやすい、あなたの身体のように敏感な鉄筋コンクリートそのものを寒さ、暑さに直接さらさない、ということが特徴なのです。

Insulation

ダウンロード 材料比較(pdf、131.9K)

鉄筋コンクリートは、非常に堅固で、遮音性などもたかく、優れた工法だと私は考えています。外断熱にすることにより、鉄筋コンクリートの弱点をおぎない、すぐれた点を生かすことが可能だと、感じております。

木造の内断熱、中断熱などの言葉もあります。これらはおいおい説明させていただきます。

■参照

鉄筋コンクリート造の断熱塗料 by 川畠 康文さん
外断熱についてのブログを表示する.

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マリン郡の庁舎ってなに?

フランク・ロイド・ライトというアメリカの建築家の晩年の作品に、カリフォルニア州サンフランシスコの北にある、マリン郡の庁舎があります。鳥がつばさをひろげたように、かまぼこ状の屋根のウィングを2つひろげた形をしています。2つのウィングが交わったところに、放熱のためだという、螺旋状のタワーがたっています。

以前も触れましたが、この建物を平成7年の夏に訪ねました。確か、建築してすでに30年以上が経過しているはずですが、庁舎はまだ現役の建物として、方形にくぎられたオフィスで人が働いていました。この時もとめた落水荘のTシャツはいまも来ています。

■参照リンク
・「マリン郡の庁舎」by Live In Comfortさん
落水荘 by 山田構造設計事務所さん

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普請道楽ってなに?

一昔前まで、家を建てるというのは、一族の一大事業であり、旦那衆の最大の道楽でありました。山を買うところからはじまり、材木を切り出し、寝かせ、大工を選び、陣頭指揮し、場合によっては何十年とかかったそうです。日本の家屋には、こまかい決まりごとが多いのですが、数寄屋造りなどをみていると、ほんとうに施主のセンスが忍ばれます。

いつぞや滋賀の長浜で昔の商家が再生されているのを見に行かせていただきました。なかでも出色だったのは魯山人(あれ、ちがうな...)が作ったという完全な和とも、中華とも、つかない離れでした。

魯山人のような風流人にはなれなくとも、いまでも、お客様といっしょに家の設計を練り、建築資材や設備を時間をかけて選びながら一軒の家をつくるというのは、「道楽」の要素があると感じています。ちょっとしたセンスって大事にしたいですよね。

■参照リンク
北国街道 安藤家 

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解体の見積もりって?

今日、お客様のところで打ち合わせをしてきました。「そういえば、先日既に出していただいた解体の見積もりは本年度中は有効ですよね?」と聞かれて、自然に「ええ、これ以上法律とかが変らない限り見積もり金額は有効です。」と応えてしまいました。そうなんですよね、リサイクル法とか、法律によって建築にかかわるコストって大きく上下します。他の業界でもそうかもしれませんが、最近制定された法律というのは、かなり身近な生活に影響するものが多いように感じます。

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